待ち時間およそ2分

待ち時間およそ2分

大通りの信号が青になるのを、ぼーっと待つ



4、5人のスーツを着た男女が

談笑しながら足早に私の後ろを歩いていった

明日は祝日。飲みにでも行くんだろう




目の前の交差点の中を

街路樹の落ち葉が往来する車の風で

同じ方向に一斉に流れていく


中央分離帯の近くに次々と集まる枯れ葉たち

なんとなく、見ていて面白い




目線を上げると、彼の会社が入っている高層オフィスビル

私が終電で帰る時も、窓から見える規則正しい蛍光灯の並びは

どの階でもハッキリと見てとれる


まるで不夜城みたいだな、と思った




彼は、まだ仕事してるのかな。。。



一番最初のデートの時

このビルの最上階の展望室から

仙台の夜景を一緒に見たのを思い出す


白い雪の舞う杜の都

不器用に照れ笑いする彼

繋いだ手の暖かさ


「君は冷え性なんだから」と、ぎゅっと握ってくれたっけ


あの夜から、もうすぐ2年



あの時よりも、私は強くなれたよね









仙台駅の改札前

学生だろうか、男女のカップルが手を繋いで笑いあっていた

ふたりを横目に、急ぎ足で通る私



ちょっと羨ましかったのは秘密





すれ違った

アイボリーカラーのロングトレンチを着た

がっしりした体格の男性が

「ゆうた、今日の晩ご飯はな〜に?」と

ケータイを手に笑顔で話していた

ちょっとだけ、しあわせをもらった



もし将来結婚したら

私もあんな雰囲気の家庭を築けるようになりたいな





私の横を通り過ぎていく

パリッとしたシャツをまとったOL

くたくたのカバンと靴のサラリーマン

大荷物を抱えた2人組のおばちゃん

メールをうつ女子高生

ヘッドホンをしている学生さん





みんなそれぞれに自分の生活があって

社会の中で時間や環境に追われながら暮らしてる


そう考えると、なんか不思議








帰りにミスドポンデリング買っていこう


今日から100円ドーナッツ



大好きなパンプキンマフィンも忘れずに

お母さんにはオールドファッションを











...パンプキンマフィン売り切れてたヽ(`Д´)ノ








2006.11.22